コルマールはフランスの北部、アルザス地方に位置する可愛らしい街です。ドイツとの国境に近いこの地方独特の木骨組みの家々や石畳の道など街のいたるところに中世の面影を残しています。「ハウルの動く城」の舞台になった街としても日本では有名ですね。また、アルザス地方はワインの産地としてもその名が知られています。
まるでおとぎ話にでてくる街のような旧市街
コルマールは戦時中にほとんど攻撃を受けなかったこともあり旧市街には今でも中世からルネッサンス時代の街並みが残されています。そんなかわいらしい街並みを歩いているとまるでおとぎ話の世界にまよいこんだような気分になります。
「ハウルの動く城」のモデルとして知られるプフィスタの家 Maison Pfister
「ハウルの動く城」のモデルになったと言われているのが1537年に裕福な帽子商人ルードヴィヒ・シェラーのために建てられたこちらの館です。コルマールには多くの古い建物が残されていますが、この建物は最も印象的な建物のひとつと言えるのではないでしょうか。一階は石造りでアーケードになっており、上階は木造造りになっています。この建物は八角形の尖塔やコーナーの美しい出窓、彫刻をほどこされた2階の回廊が特徴的です。また、建物の正面には16世紀のゲルマン皇帝や4人の伝道者たち、聖書に登場するシーンを表す壁画が描かれています。この館の所有者は数回変わっており1840年から1892年までオーナーだったF.X. Pfisterの名前からプフィスタの家と呼ばれています。
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顔の彫刻がいっぱい!頭の家
頭の家という不思議な名前がついたこちらの建物は1609年にコルマールの有名な建築家ブージェーによって建てられました。ルネッサンス様式のこの建物のファサードには106もの小さな顔の彫刻がほどこされています。1898年にはフランスの歴史的建造物に指定されているこの建物は現在はホテル・レストランとして使用されています。ジブリの映画製作者の方々もコルマールを訪れた際、こちらのホテルに宿泊したそうです。
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Hotel Les Tetesをチェック!
旧税関 Ancienne douane
階段のついた小塔を持つこちらの建物は中世時代にコルマールの税関だった場所です。右側の建物は1480年にゴシック様式で建てられたもの、そして左側の建物は1575年にルネッサンス様式で建てられており二つの建築様式をあわせもっています。
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見どころは祭壇!聖ドミニカン教会 Eglise des Dominicains
1289年に建てられたこちらのゴシック様式の教会を多くの人々が訪れる理由が祭壇にあります。祭壇にはコルマール生まれのドイツ人画家マルティン・ションガウアーの「バラの茂みの聖母(La Vierge au Buisson de Roses 1473)」が掲げられています。この教会は現在は図書館として使用されており中世の貴重な書類や初期木版活字本が所蔵されています。
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コルマールのヴェニス⁉ その名もPetite Venise
ブルージュがベルギーのヴェニスと言われるように○○のヴェニスと形容される場所は数々ありますが、ここコルマールにもそんな場所があります。その名も小ヴェニスを意味するプティット・ヴェニス(Petite Venise)かつては魚市場だった場所です。本家のヴェニスと比べてしまうととてもこじんまりとしていますが、運河沿いにパステルカラーの家が立ち並ぶとてもメルヘンチック。運河沿いを散歩して歩き疲れたら運河沿いのカフェで一休みも良いですね。また、小さな木のボートで運河めぐりもおすすめです。
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コルマールおすすめの旅行シーズン
アルザス地方は夏は暑くて冬はとても寒いので旅行をするなら春か秋がベストシーズンです。冬の寒さは厳しく雪が降ることも少なくないのですが、12月は言わずもがなのクリスマスシーズン。フランスでクリスマスマーケットといえばコルマールと同じアルザス地方に位置するストラスブールが有名です。ストラスブールのクリスマスマーケットは魅力的ですがコルマールのクリスマスマーケットもとても素敵です。規模はそんなに大きくはありませんが美しいイルミネーションで彩られこの時期街はより一層メルヘンチックになります。
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コルマールへパリから電車での行き方
パリから電車でアクセスする場合はストラスブール経由になります。パリ東駅からストラスブールまではTGVで一駅、約1時間50分です。そこからTERに乗り換えてコルマールまで約30分ほどで到着します。TGVで直接コルマールまでアクセスできる曜日や時間もあり、その場合はパリから2時間15分です。アルザス地方はドイツに近いのでドイツと合わせて旅するのもおすすめです。